- 野田亨
コロナ禍での転職はありか?なしか?
2020年はとんでもない年になってしまいました。
ここ近年ではまれにみる災難といってもいいと思います。
私は現在45歳ですので、30歳で会社を立ち上げて、多く2度の危機がありました。
一つ目は、2008年にアメリカを発端に起こったリーマンショック。
もう一つは2011年福島の震災です。
どちらもある特定の期間と業界へ、もしくはある特定の地域と限定的であったため他に十分に活路を見いたすことができた企業も多くありました。
今はどうでしょうか?
もちろん業績の良い業界や会社があることは知っています。
しかしマクロ的にみると日本企業、地域において全般的にマイナス傾向にあると同時に、世界も全般的に沈んでいます。
当社が属している人材ビジネスの業界も大きくマイナスとなっています。

そんな中、転職活動はどうなのでしょうか?
私たちが少ないながらでも就職支援を行いながら実感をしていることをまとめてみたいと思います。
転職活動はコロナ前の転職活動とは少し変わりました。
1つ目は、転職の動機です。
コロナ前は、「キャリアをアップしたい」「もっと幅広く仕事がしたい」「もっと専門的な仕事ができる環境がよい」「大手にチャレンジしたい」といった、上昇志向の転職がほとんどでした。
しかし、6月以降についてはどうでしょうか?
「コロナの影響を受けて給与が大きく下がったため転職を考えている。」「雇止めとなった」「9月ごろまでには解雇になりそうだ」といった理由に変わりました。
コロナの影響を何かしら受けたための転職が増えてきました。
2つ目に、変わったのは、コロナ前の売手市場下にあった転職市場は、採用企業にとって優位に働く買手市場へと大きく様変わりをしました。
現在の採用は、コロナ禍においても将来を見越して優秀な人材を採用したいと考える企業にとってはチャンスタイムに突入したといっても過言ではありません。
そのため、今後さらに企業は選考基準を高めていき自社にとって良い人材を確保するようになります。
3つ目の最後に、かわったのは企業の今後の見通し、事業計画です。
コロナ前は、景気も回復傾向にあったため前向きな事業戦略のもと採用計画も実施されていました。しかし、コロナ禍においては、コロナ前の成功体験が正解ではなくなり、今まで全く予期しなかった国や、地域や、業界や、会社、商品サービスが必要となってきました。そのため採用戦略が人手不足の採用から選別した人材採用へ変化したといえます。

では、今転職活動はやめた方が良いのでしょうか?
これはそうとは限りません。
説明の通り、多くの業界、企業は厳しい状況下にはありますが、このコロナ禍においても成長を見越し人材を確保しようとしている会社はこれから大きく飛躍する可能性を秘めています。そのため、あなたの今までの経験や体験が活かせる仕事があれば挑戦をしてみることは私はいいと思います。
それと、しかなく職を失ってしまい仕事探しをしなければならない方もいらっしゃいます。今は限られた椅子を多くの人で争っているためその椅子に座ることはコロナ前と比べ難しくはなっているかもしれませんが、きっとチャンスはあります。
このタイミングでしっかりと自分というものを見直して、棚卸をして分析をしてください。そして、自分を商品やサービスに見立てた場合、どうアピールすればお客様に喜んで買いたいと思っていただけるのかを真剣に考えてみてください。
そうすれば今後のあなたにとっても確実にプラスに働きます。
また、まだ会社を辞めることが決まっていないあなたにとっては大きなチャンスです。今、会社のテレワークの導入や休業計画により勤務が少なくなっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この時期に、再度振り返りを行ってみることができる時間があります。それにより今自分に足りていないものが何なのかを発見することができ、そしてそれにチャレンジすることができます。
このコロナはおそらく来年の今頃まで続くだろうと仮定して3ヶ月ごとに目標設定を行い計画立てをして自分磨き頑張ることができます。

2019年4月から日本は働き方改革がスタートしていますが、このコロナのおかげで今後5年くらいかけて進んでいく予定だった働き方改革がたった3ヶ月程度で進んだ気がします。
テレワークの導入、オンライン会議、オンライン営業、オンラインセミナー、フード宅配ビジネスの在り方、評価基準、副業OK、通勤時間が無くなったことによる自分磨き時間、youtubeをはじめとした動画サービス、ライフワークの変化等々あげればきりがありません。
皆さんもコロナ前と同じ考え方ではなくコロナ後の新しい働き方や価値観をしっかりと取り入れていくことが必要ではないかと思います。